鬼飛(おにとび)ブログ
パラグライダーで飛んでるおっさんの雑記ブログです

地形から考察するサーマルのこと その2

 前回は三郎ヶ岳エリア周辺の、おおまかな風の流れなどについて書きましたが、今回は、三郎ヶ岳・牛松山個々の、サーマルポイントなどについて考察していきたいと思います。



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 まずは、三郎ヶ岳から。最初に周辺の地形図を画像で。(地図はそれぞれクリックすると別ウインドウで拡大出来ます。)

※今回の地形図は、
  カシミール http://www.kashmir3d.com/

  そして、国土地理院のウォッちず及び基盤地図情報サイトの標高データを
  使用して作成し、使わせて頂いております。ありがとうございます。

  国土地理院ホームページ http://www.gsi.go.jp/



三郎ヶ岳



 先日、三郎ヶ岳に登った時に感じたのは、麓の集落からダラダラと山に入るまで登っており、中腹から急斜面となり、山頂に近づくにつれ、なだらかになる部分があるということでした。

 そこで感じたのは、意外にテイクオフ至近のテイクオフと同じ高さくらいでは、風が弱い時においては吹き上がるような強いサーマルは少ないのではないかということでした。

 実際、その日は風が比較的弱い日だったのですが、急斜面あたりではかなり風がぶち当たっている感もあり、実際にその上空にはソアリングをするグライダーがいたりしたのですが、その上のなだらかな所では風はあまり吹いておらず、非常に穏やかな感じでした。

 そして、地形図を見て改めて分かったのですが、テイクオフ(山頂の少し西南西、ちょうど3つくらいの尾根が重なった部分くらいに位置します。)から麓の方まで、そのまま尾根が西南西に伸びています。そしてこの尾根は、意外におったっておらずダラダラです。この事が、テイクオフ前でほとんどリッジにならない理由になっていると考えられます。

 このエリアでは南風や、南西風、西風が吹く場合が多いですから、南風ではこの尾根の南にある谷を挟んだもう一つの尾根(通称南前山から南尾根)にブロックされ、テイクオフ左側の南斜面でもあまり風は受けず、リッジになるようなことは少ないかと思われます。また、サイドの風となり、テイクオフ右側に流されるとサイドローターのリスクも考えられるため、注意が必要です。

 また、南西風でも、テイクオフが尾根の頂あたりに位置していて風が抜けやすく、また、南北で受けるような面もなく、更には、テイクオフ前の尾根の左右(南北)の谷に、風が抜けやすい(収束しやすい)地形になっていることもあって、リッジのような状況にはなりづらいことが予測できます。

 尾根におったっている部分がないというのも、リッジになりづらい理由になります。このテイクオフ前の尾根が、一部激しくおったっている部分があれば、そこにぶち当たってサーマルのトリガーやリッジ面になることもあるのですが、このダラダラさ加減では風がぶち当たることが少なく、リッジやサーマルトリガーにならないということになってしまうのです。

 ただ、西風の場合はリッジになる可能性も考えられます。風の収束しやすい尾根北側の谷に綺麗に風が入り、尾根上にも風がぶち当たるためにリッジになることもありますが、三郎ヶ岳エリアでは西風が入る時は風が強すぎてフライトできないことも多く、そのチャンスがなかなか多くないこともあって、結局リッジで飛べることは殆ど無いということになってしまうのです。

 なお、風が抜けやすい収束しやすい谷を高度の高い方へ辿って行くと、山頂あたりで、もう一つ北側の尾根と合流しています。また山頂あたりは南南西に伸びる尾根とも合流しています。まあ、もちろん山頂なので他の尾根も全てここに集まっている訳ですから、山頂付近が南風・南南西いずれの風においてもサーマルポイントになっているというのは、半ば地形的には当然であるということになるのです。

 という事でテイクオフ至近は、テイクオフしてすぐにサーマルに当たり、山頂方向のより強いサーマルへと繋がらない限り、あまり粘っていてもお得ではない空域だと自分はそう思います。

 南風や南西風では、早々に南前山に行き、北西風や北風の場合は前山か北前山、もしくは北尾根など、テイクオフ右側(北側)の尾根方向へ向かった方がいいと思います。

 以下に、地形図に風の流れやサーマルポイントについて書き加えてみました。



三郎ヶ岳k
○ 赤斜線  南風・南西風・西風でのサーマルポイント
       赤左上=前山 赤右上=山頂付近 赤中下=南前山
      (山頂においては北成分の風でももちろんサーマルポイントになります)

○ 紺斜線 北西風・北風でのサーマルポイント
      紺左=北前山 紺右=北尾根

○ 水色矢印 南風などの吹き抜けポイント 
※このような状況下においての低高度でのこの谷及び
テイクオフ周辺でのソアリングはリスク大




 なお、テイクオフ南側の東西に走る谷については、山頂南側の尾根がかなり低くなっていることもあり、東西成分の風いずれもが、非常に吹き抜けやすくなっています。山頂の南尾根及び山頂の間は、時にリーサイドサーマルのポイントになって強烈に上がるのは、この地形のせいも多分にあると思うのですが、前述の通り吹き抜けのポイントでもありますので、ハマったり、荒れていたり、潰れたりする可能性も高いです。この辺りを飛ぶ場合は、このことを十分に認識した上で、いざという時の対処能力を備えた上でフライトすることが必要であると思います。

 ただ、高度が十分に高い時はそこまでの高いリスクはありません。ですが、すぐ後ろには高圧電線も控えていますので、無理せず十分な安全マージンを取った上でフライトすることが必要です。

 さて、また長くなってしまいましたので、牛松山近辺のサーマルポイントについての考察はまた次回。


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  1. 2013/04/16(火) 21:22:34|
  2. パラグライダー講座|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:2

  

コメント

サーマルについて

師匠、サーマルポイントの解説いつもありがとうございます。おかげさまで、パラパークの状況も大分分かってきて、長時間のソアリングも出来るようになってきました。

先週末の4/13は天気も良く南西の風で、今回書かれている地図の通り、前山の一本桜の所で、ほぼ垂直にサーマルが発生していて、ガッツリ上げきることが出来ました。

それと、最近、風の強い時は、以前教えてもらったAC法でテイクオフしています。強風で飛ばされる心配もなく、自信を持ってライズアップできるようになりました。

まだ、牛松へは行けませんが、次回の記事を楽しみにしています。

  1. 2013/04/18(木) 21:03:38 |
  2. URL |
  3. ふじはら #-
  4. [ 編集]

どーもです

 ダラダラと長い、分かりにくい駄文かと思いますが、少しでもお役に立てていれば嬉しいです。

 さて先日、4/13はエリアにいましたので、ふじはらさんのフライトを見てました。

 最近まめにエリアに来てフライトされている成果がガッツリ出ているようで、上手にソアリングをされているのを見て、「うまならはったなあ。」と感心していたところです。

 また、AC法についてもテイクオフで何度かやられているのを見ましたが、これも大きなアクションもなく巧くやられていらっしゃいました。

 いずれも練習の賜物ですね。

 近々のうちに牛松山上空も飛べるようになると思います。今後もその調子で、安全に楽しくフライトして下さい。

  1. 2013/04/18(木) 22:00:09 |
  2. URL |
  3. 高鬼 #bBUgYcK2
  4. [ 編集]

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