鬼飛(おにとび)ブログ
パラグライダーで飛んでるおっさんの雑記ブログです

師がやってきた その2

s-DSC_0120.jpg 昔、師の家に泊まって二人並んで寝た時、師は笑いを取るために、「師よ、そっちの布団に入っていいか?」と唐突に聞いて僕を爆笑させた事があった。





一日一回のクリック、どうかよろしくお願いします。  

にほんブログ村 その他スポーツブログ スカイスポーツへ


 酔っていて既に爆睡していた今回は、師がそんな事を言うことはなかったが、僕が自分の布団に入ろうとした時、彼の足は何故だか、僕の布団の方に進出してきていた。「どんだけ一緒の布団に入りたがりやねん。」と心の中で突っ込みながら、僕は師の足を本来あるべき方に移動し、そして自分もあっという間に眠りについたのだった。

 翌朝、僕らは少し遅目に起きた。軽い朝食を摂った後、自転車に乗って京都の街をめぐることにした。師は最初、金閣寺に行きたいと言ったのだが、どうもあの金ピカ寺が好きになれない僕は、その事や、また、金閣寺がチャリで行くには結構遠いこと、その道中、坂が多いこと、そして昼に食べに行こうとしている一乗寺にある僕イチオシのラーメン屋に、金閣寺から戻ってくるのがかなり大変であることなどを伝えた。そして、再度検討した結果、銀閣寺に行くことになった。

 自転車を走らせ、銀閣寺へと向かう参道に入ると、そこは正に観光地だった。多くの観光客が歩いていて、さすがは京都と僕は感心した。窓口で拝観料を払い、銀閣寺こと慈照寺の中に入ると、更に多くの観光客の人達が拝観していた。

 あまりの人の多さにちょっと辟易としそうになったが、何十年かぶりで見る銀閣寺は、あの金ピカ寺とは違ってわびさびに満ちていて非常にいいものだった。特に、少し高い位置から見る銀閣寺とその向こうに見える吉田山、そして京都の街並みの遠景が素晴らしかった。

 そんな中、僕ら海外旅行であっても観光地の入場料などをケチる「ケチケチ団」は、拝観料に1000円プラスすることで見れるという「特別拝観」に食いついた。インド人の物売り風に言えば「ノー安い、ノー安い!まさにボウズマルモウケだよ!」と、そう思ったのだ。

 インドでは物売りがなぜか「安い」と言わず、「ノー高い、ノー高い。」と言いながら日本人に物を売りつけていた。その中で、日本語を教えてくれと頼んだ日本人が悪い奴だったのだろう、「ノー安い、ノー安い!」と声をかけてきて、「いや、それやと高いがな。」とツッコミまくられている物売りがいたのだった。

 もちろん、ケチケチ団としては1000円を払うことなどない。中に入ることもなく、別途食いついたのが、特別拝観の建物内に入るため、靴を脱いで下駄箱に預ける沢山の人達だった。それを見た師は、「師よ、インドに行った時みたいに、あそこで100円で、靴預かりのおっさんでもしろよ。」と言った。

 そう、インドでは、靴を脱いで見る観光施設などの前に、その靴を有料で預かるおっさんたちがいた。無料の靴箱に入れたままだと、新品に近いスニーカーや、いい革靴などが盗まれるからだった。もちろん、当時のインドで、ケチケチ団が履いていたどうしようもないサンダルやゴム草履は、盗られる心配などどこにもなかったから、僕らが彼らに靴の預かりを頼むことなど一度もなかったが・・・。

 当時僕は、その靴預かりのおっさんが、預けない奴の靴の盗みをやってるんじゃないだろうかと、そう思っていた。自分が盗んで被害者が増えれば、安全のために預ける人が増える。更に盗んだ靴をさばけばそれもカネになる。まさに錬金術のような商売じゃないかとそう考えたからだ。

 ただ、これは全くの想像で、盗む現場を見たことも、そんな話も聞いたことはない。しかし、「預けないと大変なことになるよ。」等と言ってニヤッとするおっさんに、当時の僕は何か嫌なものを感じ、そんな風に思ったのだった。

 そんな靴預かりのおっさんになれと師に言われた僕は、すぐに言い返した。「無許可営業ですぐ捕まるよ。」・・・と。師はその後も、寺の山側にで湧いていた茶会で使うという湧き水を、ペットボトルに入れて販売しろよとか、ここでお茶点てて売れよとか、切手やTVでお馴染みのアングルの銀閣寺ショット撮影ポイントで、シャッター押し屋でもしろとか、そんなアジア観光地の変わった商売シリーズで僕を襲ってきた。

 そのたびに僕は前述のように「すぐ捕まるよ!」と返し、そして二人で笑った。




s-DSC_0119.jpg










s-DSC_0120.jpg
おなじみのアングルで写真撮影。(携帯で撮影)





 一通り見終わって出ようとした時、出口に近い動線におみやげ屋があった。あたりを見回しても、出口らしい案内はなかったので、僕らはてっきりおみやげ屋の中を通らせて出口に向かわせるという、寺でありながら観光地化しているが故の悪徳商法かよとボヤキながら、中に入って出口を探した。が、出口がない。

 おかしいなと思って店を出た所に、出口という矢印があった。そう、順路の動線をそのまま追うと店の方に行き、その場合、出口の表示は自分の背中の方にあるが為に見えないという仕組みになっていたのだ。

 「とんだ悪徳寺だな!!っていうか元々山荘だから寺でもなかった訳だけど。」などと悪態をつきながら、僕らは出口へと向かった。師に至っては、「卒論のテーマを、京都観光地の動線について、にするかな。そしたら京都に何度も来れるし。」等という冗談までいっていたりした。

 そして銀閣寺を後にした僕達は、ふと思いついて大文字山に登ってみることにした。登り始めてすぐに、師は泣き言を言い始め、途中半分までいっていない事を聞くと、もうやめにしようという始末だった。しかし、更に進んでいくと慣れてきたのか、東京で鍛えた階段の登り降りの技を駆使して、大文字を登り切ったのだった。

 大文字からは京都の街が一望できる。その眺望に師は感激し、久しぶりに登った僕も一緒に、途中でやめなくて良かったなとそう言い合ったのだった。




s-DSC_0121.jpg
この写真ではそのスケールを全く表現できませんが
まさに京の街を一望できます


 

 
 しばらく景色を楽しんだ後に下山。途中の小川でいい年したおっさんの癖にサワガニを探したりして、(ちゃんと何匹か見つけました。)再びチャリに乗って、師が京都に来る前から楽しみにしていたラーメン屋へ。

 京都ラーメンストリートと言われる一乗寺界隈で、僕は一番美味いと思っている「鶴はし」さんに行ったのだが、http://onitobi.blog20.fc2.com/blog-entry-1151.html 師も気に入ってくれたようだった。

 そして昼からビールでも行くかと、近くにあるバーカウンターがある酒屋(居酒屋ではなく、酒販売店の酒屋。)に行ってみた。だが、店には誰もおらず、何度か呼んで出てきたおばちゃんは、昼から生ビールを飲ませろという僕等を少し驚きの目でみつつ、夜からでないとそこのカウンターでは飲めないと、そう言ったのだった。

 「酒屋なのに、あの態度はちょっとないなぁ。がっかりした。」などと言いつつ、隣にあったアメリカンな雰囲気の喫茶店に入り、ナチョスとハートランドで一杯やり、その後僕達は、師が行きたいといった美術館へと向かった。

 実は師は、京都市美術館でやるエルミタージュ美術館展に行きたかったらしいのだが、惜しくも数日後の開催ということで、すぐ前にあった京都国立近代美術館に行く事にした。実は師は、おっさんでありながら大学生でもある。「学生証を出すと、受付の誰もが俺のことを穴が開くくらい見た上、学生証も表から裏から何度も見直すんだよ。」と言っていた師の言葉通り、受付のおねーさんは、まず師を見て、更に学生証の裏表をじっくり見た後、もう一度師の方を見た。それを見て僕はほんとだなと師に向かって笑った。

 その美術館では、高橋由一展を行なっていた。近代洋画の開拓者として有名であり、鮭や花魁という作品で教科書や切手でおなじみらしいのだが、僕は全くといい程知らなかった。しかし、何年かぶりで行った美術館はなかなか興味深く、半ば嫌々ついて行った僕だったが、十分に楽しむことができた。

 見終わった頃には、既に時間は夕方となっていた。僕らはうちへと戻り、準備をして銭湯「大黒湯」へと向かった。十年以上行っていなかったという師は、綺麗に改装された大黒湯に驚いていたが、ゆったりと大きな風呂を満喫した。そして僕らは、夜の宴に向け、買物に向かったのだった。

 この日のメニューは、アジア風のカルパッチョ。スライスした玉ねぎの上に刺身を乗せ、ナンプラーと砂糖で作った甘辛のタレをかけ、大量のパクチーを上に乗せて食べるシンプルなものだ。

 これを肴に、ビールやハイボールを飲み、その後昨日食べれなかったアジア風ガーリックチャーハンを作って食べ、その後もなんだかんだで飲み続け、深夜3時位まで僕らは飽きることなく話し続けた。そして深く酔い、倒れこむようにして眠りについた。

 もちろんというか、翌朝の僕らは二日酔いだった。そんな中何故か師は釣りをしようぜという。餌がないからということで、僕らはミミズを探しにスコップを持ち外へ出た。家の近所の色々な土部分ををほじくり返してミミズを探したが、それらしいものはいなかった。スコップを持ったおっさんが、土をほじくり返す姿は、他の人には多分とても奇異なものに見えただろう。

 そして、家のすぐ前の土を掘った時、かなり大きなミミズがちょっとぶった切れて現れた。しかし、これを見た僕らはテンションだだ下がりとなった。釣り針につける時にぶっといミミズを触るのは嫌だと、瞬時にそう思ったからだ。そして釣りは中止となったのだった。

 昼も過ぎ、師が帰る時間が近づいてきた。師を送りがてら、僕オススメのラーメン屋第2位に行く事にして、僕らは花園にある、「親爺」へと向かった。師の評価も僕と同じく2位で、と言っても二軒しか行ってないんだが、やはり無化調でありながらあそこまで出汁の味を出せる鶴はしはすげえなと言いつつ、京都駅へと向かった。

 京都駅の近くにある角打ち(ずーっと「かどうち」と言うのだと思っていたのだが、「かくうち」が正解らしい。)を師に紹介しておこうと見に行ってみたが、日曜だった為予想通り休みだった。

 そして僕らは再会を約束し、別れた。久々の2泊3日というちょっと長いスパンの師との時間は、楽しい中であっという間に過ぎていったのだった。

 師よ、来てくれてありがとう。楽しかったよ。また是非寄ってくれ。
 
ラーメン 居酒屋 酒のツマミ
よう遊んだなあおっさん、と思ったら
クリックで応援!お願いします。

関連記事

更新の励みになります。
クリックで応援、お願いします。











  1. 2012/10/15(月) 13:08:35|
  2. 色々な話し|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:2

  

コメント

まるで、40代とは思えない遊びっぷりだな。
しかも、中身が濃い。

楽しかったよ。
師よ。

いつも、数時間で帰ったりしてたから、2泊3日って、信じられない休暇だったよ。

リフレッシュできたし。

しかし、オレたち、出会ったときのまんまだね。

  1. 2012/10/19(金) 08:16:14 |
  2. URL |
  3. 熊猫 #-
  4. [ 編集]

いやあ

 トータルとしては、40代が遊ぶのにふさわしいくらいのレベルだったと思うよ。若い奴はもっと激しくアクティブでしょ。俺ら三日目におもいっきり失速してるし・・・。(笑)

 なお、アジアで出会ってすぐの時は、お互いに無駄に意識しまくっていて、あまり一緒にいなかったじゃない。

 おっさんになってからの方が、長い時間接触していたいと思うのは、長い年月で気心が知れたからか、はたまたそれこそがおっさんの証なのかもしれないね。

 けど、久々に長く遊べたからほんと楽しかったなあ。一緒にまた海外にでも行きたいね。

  1. 2012/10/19(金) 23:23:17 |
  2. URL |
  3. 高鬼 #bBUgYcK2
  4. [ 編集]

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://onitobi.blog20.fc2.com/tb.php/1481-609f6a1e