鬼飛(おにとび)ブログ
パラグライダーで飛んでるおっさんの雑記ブログです

エックス・アルプス X-ALPS 2011 やはりマウラー強し?

 エックス・アルプス X-ALPS 2011、始まってますね。



 残念な事に、日本勢では扇澤さんが、痛恨の高度制限区域でのミスにより、失格になってしまったようですが、もう一人の日本人選手まっつーは、かなり頑張って歩きまくりつつ、レースを展開しているようです。

    「けど、もっと飛べ飛べ~!まっつー!」。 

 そんなエックスアルプス。これまで稼いだ距離の半分以上を、フライトしているクリスチャン・マウラーがトップです。なんか今日は好条件だったのか、124kmも飛んでます。さすがマウラー、やっぱ鬼のように飛ぶのが上手いだけのことはあります。しかし、やはり今年の、「夜強制的に休まなければいけない。」というルール変更は、エックスアルプスの原点であるフライト重視の姿勢をしっかり全面に押し出して、より長くフライトするものが有利になる状況を構築することができたようです。

 なお、2位には、以前のこの大会で、一体いつ寝ているんだろうかと驚愕するほど、鬼のように歩く男「トーマ・ココネア」が、現在25キロほど後方からマウラーを追走しているようです。総距離に対してのフライト比率は40%程にもかかわらず、360km強のハイキングで、63時間。山歩きも含めて時速約5.8kmは、やはり驚異的です。

 と計算してみて、ふと、じゃあマウラーはと思って見てみると、マウラーの歩きは時速6km超。あら、マウラーの方が早い・・・。ということは?と思ってフライトの時速を計ってみると、マウラーが時速約27kmで、ココネアが約33km。あれ、フライトはココネアの方が早い・・・。僕のイメージと全く正反対の面白い結果が出たのですが、このイメージと逆転しているところなんかが、まだ、距離差が僅差である理由なんではないかと思ったりしています。

 さて、そんな現在トップを行くマウラーについて、僕が思い出すのは、トルコのワールドカップに参加していた時のことです。

 ワールドカップの一流どころでも、パラで飛ぼうとは思わないような激風の日があったのですが、何を思ったかマウラーがグライダーを広げだしたので、僕らは「この風で飛ぶのかよ。」と、それを見物したのです。

 彼は爆風の中、ガスンとグライダーを立ち上げたかと思うと、ビューンとそのまますごい勢いで浮き上がり、向かい風激風で後ろに飛ばされるというバックフライトで、テイクオフからあっとうまに後ろへと離れていきました。

 その間、もちろん激風にも波はあり、僕はよくこんな風で飛べるなと思ったのですが、彼は特に大きく潰れることも傾くこともなく、綺麗に上がりながら後ろに飛んでいきました。僕らが、「思いっきり後ろに飛んでしまって、この後どうするんだろう?」と思ったその時、多分、あんな風の中でも、アクセルをガスンと踏んだのでしょう。マウラーはみるみる前に出始めて、そしてしばらくするとテイクオフの前方かなたへと消えて行ったのでした。

 「いやあ、いいもん見せてもらったなあ。」そんな事を言いながら、僕らは皆ザックを担ぎ、山を降りる車へと向かったんですが、その時僕は「自分がマウラーに勝つなんてことは、絶対にないな。」という、悲しい現実を改めて認識したのでした。

 元々、飛ぶ為の素質もある事に加えて、日常起きている時間の大部分を飛びまくっているマウラーですから、もう鬼のように飛ぶのがうまいのは当たり前でもあるのですが、そんな彼だからこそ、リスクがある条件でも、困難な条件においても、フライトすることが出来、また距離を伸ばすことができるのだと思います。

 そんな彼こそまさに、飛んでアドバンテージを取ることが必須となる今回のエックスアルプスの「申し子」といったところではないかと思います。その上、スイスが地元で、欧州アルプスのフライトを熟知しているというアドバンテージまで加わっているのですから尚更です。

 という事で、やはり今回も、いや、特にフライトのアドバンテージがより鮮明に影響するルール変更となった今回についてはより、マウラーの有利さが浮き出てくるのではないかと、そう思う次第です。

 なお、この記事を書くのに、ちょっとマメにリアルタイムトラッキングログを見てみたんですが面白いですね。時間を忘れて見続けてしまう程面白いです。

 フライトするためか、来た道を歩いて戻る選手。トラックログ用の地図には地形が出ているのでよく分かるのですが、いかにもリッジが取れそうな場所で、必死にリッジをとって高度を上げる選手。とにかく目標であろうと思われる方向に向かって、最短距離で一直線にぶっ飛ぶ選手、鮮やかなセンタリングを見せる選手など、やはり飛んでいる時のリアルタイムログの面白さは秀逸です。

 テイクオフしてから向かう方向が、同時刻で同じだったり、同じくらいにフライトして一様にぶっ飛んだりしていたりするので、風向きや条件までもが分かるような気がします。また、航空写真モードにすると、森林限界などがわかって、その高い位置で動きが止まっていたりすると、「ん!?ここからテイクオフするのか?」などとそんな風に考えたりするのも楽しいです。

 という訳で、今後、どのようにレースが展開していくのか、またちょくちょく見てみたいと思っています。

 エックスアルプスの公式ホームページはこちらからどうぞ。 ↓
 http://www.redbullxalps.com/

 
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  1. 2011/07/21(木) 22:50:52|
  2. パラグライダー|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:2

  

コメント

どんだけ飛ぶねん・・・。

今日のマウラーのフライト距離、309km!!!
そして歩きは、たった8km。

あんた渡り鳥か!!!どんだけ飛ぶねん!!!

ただ、管制空域緩衝地帯をフライトしたかもしれないということで、現在タイムペナルティーを科されるかどうかの審議中らしいです。が、そこそこのペナルティーなら、ほとんどダメージにならないくらい飛んでるんじゃないでしょうか。2位に166km差ですので・・・。

しかし、一日で309kmは、全く凄いです。

  1. 2011/07/23(土) 01:12:21 |
  2. URL |
  3. 高鬼 #bBUgYcK2
  4. [ 編集]

マウラーペナルティーを受ける

 管制空域緩衝地帯に入ってフライトしたことが判明し、マウラーは24時間足止めされるというペナルティーを受けることに・・・。

 しかし、「どうせ飛べないし、いい休憩になってるよ。」みたいなコメントをしています。2位のココネアまで、130km程の差がある余裕ってやつでしょうか。

 さて、そんなマウラー、もうすぐフレンチアルプス入りです。レマン湖及びシャモニー周辺は、僕も何度か長期滞在したことがあり、思い出深いエリアなので、彼らがどんな感じでフライトするのか毎回興味津々で見ています。

 しかしいいなあ、フレンチアルプス。俺ももっかい、飛びに行きたいなあ・・・。


  1. 2011/07/23(土) 22:17:41 |
  2. URL |
  3. 高鬼 #bBUgYcK2
  4. [ 編集]

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