鬼飛(おにとび)ブログ
パラグライダーで飛んでるおっさんの雑記ブログです

オレたちの深夜特急 インド編「カジュラホ 2日目」

 朝から強烈な下痢だ。ヴェトナムでの細菌性下痢と思われた時よりはましだが、かなりよろしくない感じだ。



 汚い話しで恐縮だが、僕はインドでは、日常茶飯事レベルで下痢になっていた。最初のうちは下痢の度にビビっていたのだが、しばらくして毎回ビビる事に飽きてしまった僕は、インドでのうんこというのはもうそんなもんなのだと思うことにしてビビるのはやめた。しかし、この日はいつものインドのうんことはいえ、ちょっとハードだった。そこで僕は暫く宿で休むことにしたのだった。

 昨日の夜約束をしたジュエリーショップのパップンには、店に行って調子が悪いと詫びを入れ、予定をキャンセルした。

 昼頃まで宿で休むと、そこそこ調子が良くなってきた。そこで宿を出て、祭りをやっている寺のあたりをうろうろしていると、昨日会った自称学生というインド人が僕のことを待っていた。

 「自称学生」という「あだ名」は、僕が勝手にそうつけたのだが、何故かというと彼は見た目がかなりなおっさん具合で、学生なんていう雰囲気はどこにもなかったからだった。この日も彼は昼から学校にも行かずふらふらしていた訳であるが、それについて僕が聞くと、「今は学校が休みだからだ。」と彼は答えた。ただ、僕はそんな彼の言葉を信用せず、「無職だというのは日本人には特に信用されないから、学生だと騙っているのだろう。」と、そう思っていた。

 しばらく話しをしていると、彼は自分の家に遊びに来いと僕を誘ってきた。

 「怪しいな、、これは付いて行くと結構やばい事になるかもしれないぞ。」等と、僕は彼には悪いが警戒しつつ、まあ、十分に警戒していれば大丈夫だろうとも考え、彼の家に行ってみることにした。

 彼についてある家に入っていくと、そこは僕が思っていたような悪の巣窟?ではなく、普通のインドの家庭のようだった。小さな可愛らしい子ども達が沢山いて、日本人が珍しいらしからか遠巻きにして僕のことを覗き見ている。どうやらこの子供達は、彼の弟妹たちらしい。

 チャイをごちそうになりながら、話しをする。その後、徐々に僕に慣れてきて近づいてきた子供達に折り紙を折ってあげる。これが非常に盛り上がる。

 しばらくすると、自称学生君が近くにある滝へ行かないかと誘ってきた。「カジュラホに来てその滝を見に行かないのは勿体無い。僕が連れていってあげるから。」と言う。かなり勧めてくるので行ってみることにした。

 学生君のバイクに乗って滝へと向かう。バイクを持ってるって結構金持ちなんだろうか彼は???

 着いてみるとなんと入場料がいるらしい。貧乏バックパッカーには驚愕の43ルピーもしたのだが、もうここまで来て帰るというのもなんなので、しょうがなく払って中に入る。

 乾季なんで滝になっていない・・・。全然滝じゃないじゃないか・・・。ゴツゴツした岩棚の底にショロショロと水が流れているだけだった。

 更には、しばらくして帰ろうとした時に、ちょうどタイミング良く?ガイド登場した。全く要りもしない案内を散々やってくれた後、最後に予想通りガイド料を請求してきた。学生君は、頼んだ訳でもないのにという僕に「まあけど、やってもらった以上は払ってあげるのが筋だよ。」みたいなことを言い、僕は渋々20ルピーを払ったのだった。

 ただ、後で滝に行った人に話しを聞くと、僕が行った所から更に4kmほど奥へ行くと結構な滝になっているところがあったという。

 そんなことは知らない僕は、その滝を見ることはなくそこから戻り、彼のうちで昼食を御馳走になり、今度はクルタパジャマ(インドの人たちが普段着ている、ざっくりした涼し気な民族衣装)を見に行きたいという僕を、ある店に連れていってくれた。

 あまり気に入ったものがなかったので、僕はそこではクルタパジャマを買うことはなかったのだが、学生君は「せっかく来たんだし、僕が紹介したんだからなんか買いなよ。」
と言い、「気に入った奴がないからここでは買わないよ。」という僕とかなり揉めた。

 この、学生君とのなんだかんだを、今改めて日記を読んでみて思うと、滝について言えば、大して乗り気でもない僕をかなり誘って、43ルピーの入場料や20ルピーのガイド料を取るところに連れて行ったというのが、最初からマージン狙いであったとするとよく分るようにも思える。

 学生君は地元在住であり、乾季に水量が少ないであろうことは当然知っていたであろうし、そんな中わざわざ滝に行ったのがマージン狙いというのなら良く理解できるし、更に遠くまで行けば滝があると知っていたとしても、ただマージンが狙いなら面倒だから遠くまでは行かないでいいやと思うのも分かる気がする。

 更にはその後の、クルタ・パジャマについても、彼が紹介することでマージンが入るのであれば、買わないという僕と揉めるのも当然のことのようにも思える。

 しかし、一方で、明らかに自宅であると思われるところへ僕を連れていっていることや、その自宅にいた兄弟たちも、すこぶる貧乏そうには見えなかったこと。また、インドの人には珍しく、もしかすると借り物かもしれないが、自分のバイクを持っていたこと。更には、金銭に対しての執着が詐欺師っぽい感じでギラギラしてはいなかったことを考えると、滝は地元の人間であっても行ったことがないから情報を知らなかった。そして、クルタパジャマはただ単に自分の知り合いのところで買って欲しいと思ったから強力に押した。と考えることもできた。また、お互いの英語が拙く、ちゃんとしたコミュニケーションが取れていなかったということも、誤解を招きやすい状況になっていた気がする。

 実は日記を読んでも、この時のことを鮮明に思い出すことができない。よって彼がどのような人だったかははっきり判断できないのだが、自分で物を売っていて、それを僕に勧めてくるような人ではなかったから、彼は後者の人ではなかっただろうかと、なにより騙されたと思いたくない僕のために、そう僕は思うことにした。

 なお、彼は翌日も会う約束をしたのだが、それを何故かすっぽかした・・・。

 彼と別れた後、僕は宿に戻り、同宿の日本人の、元警官という兄ちゃんと、ハッパのお姉さん(マリファナを好むお姉さん)と一緒に、村中が停電している中、夕食を食べに行き、色々な話しをしてぶらぶらして、声をかけてきたおっちゃんにチャイをご馳走になったりした後、宿に戻って寝たのだった。

 つづく

この記事は、リンクコラム形式になっており、記事中にも出てくる熊猫師(師)のブログ、「BBB」Baseball馬鹿 Blogでは、同時期における、彼の視点から見たアジア旅行について書いています。楽しんで頂けるかと思いますので、

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「BBB」 オレたちの深夜特急シリーズ
是非ご覧下さい。

※このアジア旅行は1996年から1997年にかけてしたものです。現在の各地の現状とは大きく違うと考えられますので、旅行者の方の情報源とは成り得ないと思います。ご注意下さい。



「あんた、残念ながら自称学生に騙されちゃってるよ。」と
思ったあなたも、思ってないあなたも、 
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  1. 2011/01/15(土) 23:44:03|
  2. 俺たちの「深夜特急」|
  3. トラックバック:1|
  4. コメント:2

  

コメント

微妙

インドにいると全てが怪しく思えてくるから不思議だよね。
まず、オレ達が身構えているっていうのが問題なんだろうな。
だからさ、善意で近寄ってきても、「ホントかよ」と思ってしまったことって、今だから言えるけれど、けっこうあったと思うよ。

この学生君の場合もそうかもね。
何か魂胆があったかもしれないけれど、微妙だよね。
結局、オレ達って身構えてしまっているってことは、実はあんまり楽しめていかったような気もする。

自分は、インドの後半から、ふっきれたので、そのあとはすごく楽しくなったけれど、それまでのインドはけっこう辛かったなぁ。

師もふっきれる瞬間ってあった?
そう、考えると、あぁ、早くオレもインド編が書きたくなってきたよ~!

  1. 2011/01/19(水) 14:38:48 |
  2. URL |
  3. 熊猫刑事 #-
  4. [ 編集]

疑念

 貧乏旅行でちょこっと騙されたり、ぼられたりした俺は、その後いつも疑念を持って旅をするようになった。
 
 すっかりおっさんになった時のトルコ旅行ですら、疑念で一杯だったからね。(苦笑)

 なお、カジュラホ写真の記事で書いてるけど、今思えば、この学生君は俺を騙そうとしたりはしてないようにも思う。まあ、その後の彼の行動を改めて考えると、微妙とも言えるんだけど・・・。ただその微妙さは、インドの人ならではの気質から来るものともいえる気もするなあ。

 ちなみにこのカジュラホでは、俺は既にインドにふっ切れ始めてるよ。でなかったら、この学生君の誘いに乗って家を訪問したりしてないと思うし。

 カジュラホが観光地でありながら、適度に良い感じの田舎さを持っていたというのも、俺を安心させたんだと思うけど。あまり商売っけを全面に出す人がいなかったから、強く警戒する必要がなかったんだよね。

 さて、師がどんなインドの旅をして、インドについてどんなふうに思ったか、かなり興味あるなあ。

 師の俺深インド編も楽しみだなあ。

  1. 2011/01/19(水) 21:14:29 |
  2. URL |
  3. 高鬼 #bBUgYcK2
  4. [ 編集]

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オレたちの「深夜特急」~タイランド編? ノンカイ ?~

タイに再入国。だが、バンコク行きのバスは無情にもわたしを置いて走り出した!熊猫のタイ編再び!
  1. 2011/01/26(水) 18:28:11 |
  2. 「BBB」