鬼飛(おにとび)ブログ
パラグライダーで飛んでるおっさんの雑記ブログです

彩雲とブロッケン現象

 前回記事で、11月はそこそこ飛んだと書いた僕ですが、なんとラッキーな事に、そんな11月のフライトで、彩雲とブロッケン現象を見ることができました。


 彩雲は太陽の近くにある雲が、虹の様な色に彩られる現象。また、ブロッケン現象とは、物の影が雲に映り、その影の周りに丸く虹ができるというものです。

 詳細は、それぞれの言葉でネット検索すれば、ウィキペディアなんかで詳しく説明してありますし、また画像等もたくさんアップされています。

 まず、彩雲なのですが、これはフライトをしようとクライマーで山を上がっている時に見つけました。夕方前の若干傾き始めた太陽の光に雲が照らされて、見事な逆さ虹が見えました。





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フライトした後もまだ綺麗に虹が出来ていたので
パラを入れて写真を撮ってみました。








 そんな訳でまずは、ちょこっと珍しい彩雲を見たのでした。

 さて、お次はブロッケン現象です。僕が初めてパラグライダーのフライトでブロッケン現象を見たのは、フランスに飛び修行に行っていたある日、ソアリングしている最中に自分の下から小さな積雲が湧いてきて、その上を通過する際に自分の影が雲に映った時でした。

 「これがあの噂に聞いたブロッケンか!!」と非常に感動した事を未だに記憶しています。

 そんなパラでのブロッケン、積雲に自分の機影を映すという事がかなり難しいが故に、見る事もかなり難しいのですが、僕がフライトをする際にお世話になっている京都亀岡「バーズパラグライダースクール」三郎ケ岳エリアでは、亀岡が盆地であるという事や、風の吹き方のシステムもあって、秋口に雲海(地上においては霧。)が出る事が多く、この雲海に影を映す事ができる条件になれば、比較的ブロッケンが見やすいという、とても素敵な環境を持っています。

 ちなみに、今年の秋は雲海が出ることが多く、かなり多くの方々がブロッケン現象を見られたという、ラッキーイヤーになりました。

 僕がブロッケンを見た日は、普段、接地型で低い位置に出来ることの多い霧が、珍しく高い所に位置していて、テイクオフの少し下に雲海ができているという状態になっていました。これはブロッケンが見れるかもという事で、朝一タンデムのお客さんと一緒に山に上がります。





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テイクオフに上がると、白い平原といったような神秘的な雲海が、
どこまでも広がっていました。






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タンデムのお客さんは、早速雲海をバックに記念撮影です。
この日のお客さんは、娘さんとそのお父さんの二人組。

お父さんは、都合が悪くなって来れなくなった
娘さんのお友達の代わりに、高所恐怖症なのに
無理やり!?飛びに連れてこられたという事で、
山に上がる車の中から既に緊張気味でした。






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本当に遠くまで雲海が続いています。
遠く丹波・篠山・果ては岩屋・福知山位まで
続いていたのではないかという感じでした。






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日射による上昇気流の影響で、時に風に乗って
テイクオフに霧(雲)が上ってきます。

大気の対流現象の始まりです。
上昇気流は風を起こし、風は、無風状態において
出来上がった雲海(雲)を、緩やかに吹き飛ばし始めます。






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風により動かされた雲(霧)は、所々で形を変え、
写真のようにモコモコとなります。
雲に隙間ができ地面に太陽が当たると、更に対流現象は
活発化し始め、霧(雲海)は晴れ始めます。

ここ亀岡では面白い事に、ほとんどの場合、北側から
雲海が消え始めます。

京都市内から亀岡に向かう際に、愛宕山や嵐山の山々から、
まるで滝が落ちて来るかのように雲が市内に
流れ込んでくるのが見えるのですが、それから考えると多分、
同じく盆地でありながら、霧が発生する事のほとんどない
京都市内が日射により温まり、亀岡のまだ温まっていない空気が、
そちらに流れていく事によってそうなるのではないかと、
そう僕は考えています。

ちなみにこの日は、北側のある場所から、まるで映画「十戒」
の海が割れるシーンのように、ランディングまで風が流れ込んで
雲が割れ渓谷の様になり、テイクオフからランディング近くまで
ずーっと雲の上を飛べるという、非常に珍しいフライトができる
条件になりました。

これを見た僕達は早速フライトを開始します。

弱い風の中フロントでテイクオフしてすぐに、
雲に映った機影の周りに虹ができているのが見えました。
ブロッケン現象です。

初めてのフライトで緊張しているお父さんに
ブロッケンの位置を指差して伝え、二人で言葉もなく
その美しい光景を眺めます。

離陸してほぼすぐにブロッケンが見え、その後ランディング
近辺の位置までずーっと見えていたので、かなり長い間見る
ことができました。
2~3分はブロッケンが見え続けていたのではないでしょうか。

とりあえずブロッケンの写真を撮った僕は、そこでお父さんが
カメラを持っていた事をすっかり忘れていた事に気づきました。

「写真を撮って頂いてもいいですよ。」と声をかけるものの、
雲が切れかけで、このままではブロッケンは撮れそうに
ありません。

そこで、再度雲に影を映すべく、大きく360度ターン。
高度が低くなっていたので雲までの距離が非常に近くなり、
最後にとても大きなブロッケン現象を見ることができました。

なお、僕が撮ったブロッケン現象の写真が、下記の2枚です。





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肉眼で見た時はかなりきれいに周りに虹が出ていたんですが
デジカメで撮ると、虹の色を全然ちゃんと再現できていません。
うっすらと機影の周りに丸く虹がかかっているのが分りますか?

ちなみにこの画像、虹の色を少しでも分り易くしようと思って
なんだかんだ画像処理しました。

という事で、長時間ブロッケンを見、ラストは360度ターンで
どでかいブロッケンを見、雲の中に突入した後にランディングに
向かうという、とても宮崎駿チックでメルヘンな
フライトとなりました。

なお、お客様のお父さんは、その感動的なシーンを
すこぶる喜んで頂けたようで、飛ぶ前はかなり緊張されて
いましたが、フライトしてしまうと穏やかな気象条件や、
すぐ下に雲海があった事により高所恐怖症も和らいで
多少緊張していらっしゃったもののさほど怖くもなく
フライトを楽しんで頂けたようです。

ランディング後に、
「貴重な体験ができて良かったです。ありがとうございました。」
という、タンデムパイロット冥利に尽きる、感謝の言葉を頂きました。



それにしても、あんなに長い間ブロッケン現象をパラで見たのは初めてでした。とても感動&興奮しました。
雲海の高さや、雲海の晴れ方、晴れる時間、雲の濃さ等、あらゆる条件が非常にいい感じで、今回の長時間ブロッケンにつながったんだと思います。自然相手のスポーツを長くやってると、時としてこんなにも美しい景色を見せてもらえるんだなと、大自然に感謝です。

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  1. 2010/11/23(火) 22:37:40|
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