鬼飛(おにとび)ブログ
パラグライダーで飛んでるおっさんの雑記ブログです

オレたちの深夜特急 インド編 ニューデリー到着 その三

(前回までのあらすじ)

インド デリー国際空港到着時に発覚したロストバゲージ。カウンターでクレームをつけるも、この日の捜索はできないというつれない返事。果たして荷物は見つかるのかという不安を抱えながら、夜のインドをエアポートバスでニューデリー中心街へと向かう僕。

そして、バスを降り立ったその時、僕は周りをたくさんのインドの男たちに取り囲まれていたのだった。


彼らの正体は、リクシャーワーラーや、タクシーの運転手、そしてホテルの斡旋者達だった。

リクシャーワーラーとは、リクシャー(チャリタクシー 力車の前に自転車をつけて走る。)およびオートリクシャー(3輪タクシー バイク型の屋根付き3輪動力車。)の運転手の事を言う。また、ホテルの斡旋者は、アジア旅行ではおなじみの、手数料稼ぎを目的とした怪しい輩だ。ちなみにリクシャーワーラーなどが斡旋者を兼ねている場合も非常に多い。

深夜エアポートバスで降り立った海外からの旅行者は、彼らにとってもう願ってもない「カモ」だった。その国が初めての旅行者であれば、当然タクシーやホテル・安宿の相場なども知らない。

もう吹っかけ放題である中、交渉が成立してしまえば後にクレームをつけられる心配もなく、更に道中ちょっと親切にでもしておけば、ぼったくってウハウハな上、その親切に非常に感謝されたりするというとてもおいしい状態なのである。

彼らは、バスから降り立ったなかで、不安そうであり、更に日本人であると思われる僕にターゲットを絞ったようだった。他の数名にも声をかけたりしていたが、そそくさと道を急ぐ彼らをつかまえることはできなかったらしい。そんな中、目をやると、目的の方向すら分からず、とりあえず地図を見ようと立ち止っている僕が否応なく目に入る。それはもう彼らにとって「カモ」以外の何物でもなかっただろう。

そんな訳で僕はコンノートプレースのロータリーの道端で数十名の男達に取り囲まれ、「俺のタクシーに乗れ!」だの、「オートリクシャーの方が安いぜ!」だの、「近場ならリクシャーの方が得だぞ!」だの、「ホテルを探してるのか?それだったらいいところがあるよ!」などと、もう、腕を引っ張りかねられない勢いで勧誘されまくった。

僕はその頭がクラクラするようなインド初の激しい勧誘を、なんとかかわしていった。「歩いていける距離だからタクシーとかはいらない。」とリクシャーワーラーの誘いを断り、「宿はもう決まっているし、予約も入れている。」とウソをつき、ある程度目標方向が分かってきた時点で、早足でズンズンと歩き始めた。

それでもまだ数名のリクシャーやオートリクシャーは僕の後から横からぞろぞろと付いてきた。諦めずに未だ勧誘の言葉をあれこれと並べている。しかし、それらも僕が完全に無視し、さらに歩を進めてメインバザールらしい通りに近づいていくと、あきらめて一人また一人と散っていった。

そして僕は暗闇の中、一人になった。ニューデリーは都会なはずなのだが、日本とは違い街灯などがあまりないらしくとても暗い。場所によってはほとんど真っ暗なところもあり、目が慣れるまでに時間がかかった程だった。

そんな中、僕は大きな、人ではない何かの黒い大きな影がユラッと動くのを見た。ぎょっとした。それはなんと、牛だった。あとで分かったのだがそれは野良牛だった。インドではヒンドゥー教では神の使いとされる牛を叩いたり引っ張ったりして無理やり追い払ったりしてはいけない。そのため野良牛は自由に街中を闊歩していた。

その野良牛は一頭ではなく、何頭かで群れと化していた。彼らはごみの中にあった野菜をモシャモシャとはんでいる。僕はインドの聞きしに勝るすさまじい光景に驚きつつ、目標としていた安宿「ウプハール」を目指して更に歩いて行った。

確かインドに入る前に誰かに聞いた、非常に安くて日本人が多いため盗難などの心配が比較的少ないという安宿「ウプハール」は、春休みで更にインド旅行シーズンという事もあいまって満室だった。

「今日は本当についてないな・・・。」僕は途方にくれながら、また街をさまよった。そしてあまりの疲れにとりあえずどこでもいいから早く休みたいと思い、目についたある宿に入って行った。

ドミトリーは当然なく、シングルすらないというその宿は、ダブルベッドのシングルユースで一泊170ルピーもした。しかし、もう他の宿を探す気力もなかった僕は、そこにチェックインした。

そして、悲しい気持ちを抱きながら、落ちるように眠りについたのだった。


つづく

この記事は、リンクコラム形式になっており、記事中にも出てくる熊猫師(師)のブログ、「BBB」Baseball馬鹿 Blogでは、同時期における、彼の視点から見たアジア旅行について書いています。
僕の記事と内容がリンクする事も時としてあり、楽しんで頂けるかと思いますので、

↓ こちらをクリックして頂いて、
「BBB」 オレたちの深夜特急シリーズ
是非ご覧下さい。








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  1. 2009/09/09(水) 20:48:25|
  2. 俺たちの「深夜特急」|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:2

  

コメント

ナンディ

これだけでもうヘトヘトだよね。
インドは疲れたけれど今考えれば楽しかったなぁ。

人間のパワー全開だもんね。

ところで、コンノートプレイスに牛いたっけ?
確か、牛は美観を損ねるとかで、締め出されたんじゃなかったっけ?

うろ覚えだけれど。

  1. 2009/09/14(月) 23:10:58 |
  2. URL |
  3. 熊猫刑事 #-
  4. [ 編集]

まったく

インド特有のパワーというか芸風?は、慣れないとほんと疲れるよね。

まあ、数週間位いてもそうそう慣れないけど。

ちなみに初日は疲れるというのもあったけど、夜だったのもあって少し怖いと思うくらいだったなあ。

さて、コンノートプレイスには牛はいなかったよ。俺が牛を見たのは既に宿に近い、メインバザールに入った所くらいだったと思う。

今、メインバザールとかどうなってるのかなあ。

数年前パラの大会で行った時は、それなりに建物とかは変わってたものの、雰囲気はあまり変わってなかったけど、今は再開発とかされてるのかなあやっぱり。

  1. 2009/09/15(火) 22:36:00 |
  2. URL |
  3. 高鬼 #bBUgYcK2
  4. [ 編集]

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